2009年03月04日

読書で心の旅を

今朝の朝日新聞に、建築家であり国民読書年推進会議座長でもある安藤忠雄さんの記事が載っていました

「本は心の栄養。本を読まないと心が栄養失調になる」という安藤さんらしい表現で、本を読む大切さを訴えていました。

「本を読んで、人間とは、自分が存在するとは、いかに生きるか、と考えてほしい。考える人間、思考力のレベルの高い人間が、次の時代を切り開くのは間違いない。・・・・・
人間や命に対する愛情や深い思考力の源泉は、書物なんです。
先人の英知が詰まった本は、誰にも開かれた財産。」とも言っています。

改めて、日々の生活に流されることなく、読書の為の時間を持たないといけないな〜と思う今日この頃です
ラベル:読書
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2007年06月03日

あぶない間取り

 低学年の小学生がいる家庭が家の新築を考える時、まだ親と一緒にいたい子供を無理に説得して子供部屋に入れてしまおうとする親がいるようですが、これがきっかけで、不登校や引き籠もりになることも多いということを頭に入れておく必要があると思います。

 それまでは勉強はダイニングルームでやったり、リビングルームに近い所に自分の居場所があったり、いつも親のそばで過ごしていた子供であれば尚更です。

 高校受験や大学受験の時の為に将来、子供部屋に出来るように当面は物置部屋にしていたり、お客さんの為の予備室にしたりという方法も考えられます。

 子供部屋は勉強ができて、睡眠がとれる広さがあればいいと思います。限りあるスペースを有効に活用することを考えると、子供部屋は一人あたり4帖あれば十分でしょう。

 一日の疲れを癒せるコーナーや読書、音楽鑑賞・インターネットなどの趣味のコーナーやファミリールームなどの家族の為のスペースを充実させるほうが家族とのコミュニケーションもとれ、家族との関係が良好に保てるのではないかと思います。

 幼児のいる家庭は10階建てなどの高層マンションの高層階に住む場合、子供の行動や精神面に影響があるかもしれないということを頭においておく必要があります。

 親はベランダからの子供の転落を恐れて過干渉になり易く、子供の行動に必要以上に制約を加えてしまいがちになります。積極性や自立性に欠ける人間になってしまう恐れもあります。できれば幼児のいる家庭は気楽に地面に接することができる平屋か2階建ての住居に住む方がのびのびと子供を育てられるのではないでしょうか。


 これからマイホームを考えられる方の為に参考になる本を紹介します。


「危ない間取り」  横山 彰人 著     株式会社 新潮社 発行
ラベル:住居
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2007年01月17日

環境共生型住宅の先駆け

chochiku001b.JPG 「聴竹居」(ちょうちくきょ)という名前の住宅は昭和3年に建築された、夏も涼しい環境共生型住宅の先駆けの様な住居です。この住宅は京都府大山崎町の山麓に、建築家の藤井厚二(1888年〜1938年)が自ら設計して建てた5軒目の自邸です。79年経った現在でもしっかりとした佇まいを残しているようで、今ではインテリアデザイナーの高橋 功氏が住まわれているようです。今日にも通用する完成度の高いデザインが随所にみられるようで、一度は訪れてみたい住宅の一つです。
 建築家の藤井厚二は自ら設計した住宅に住みながら、5回も建て替えて、ようやく5軒目の「聴竹居」で自分の理想とする日本の家を完成させたようです。この建物は日本の四季を感じることが出来、バリアフリーでありユニバーサルデザインの思想も取り入れているようで、これから先の日本の住宅造りへの一つの指針になるような建物のような気がします。

「聴竹居」(ちょうちくきょ)を紹介した本があります。この本の著者は現在この建物で生活している前述のインテリアデザイナー高橋 功氏です。

     「モダニストの夢 〜 聴竹居に住む」   産経新聞ニュースサービス発行

ラベル:住居
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2006年12月25日

本田宗一郎と井深 大

 ホンダの創業者である本田宗一郎とソニーの創業者の一人である井深 大は長い間の深い親交があったようですが、同時代に2人は小さな町工場から世界的な大企業にした、という点で共通点があります。
 井深氏が他界されてから、ソニーは最近、企業として少し元気がありませんが、また前のような勢いを取り戻してほしいものです。
 この2人は学歴や性格がかなり違っていましたが、共通点はものづくりに対する考え方や姿勢だったようです。後ろを見てもしょうがないから、いつも前向きに考え、若い社員の意見も大事にし、いいものはいい、で取り入れるという技術屋としての姿勢です。僕は建築設計の技術屋として仕事をしていますが、もし機械や電気の技術者になっていたら、こういう経営者のもとで働きたいと思うほどです。
 特にホンダの企業姿勢は好きです。今では地球環境にいいエンジンの開発などにも積極的に取り組んでいますが、ホンダは1960年代、当時は零細企業ながら世界のF1レースにチャレンジし数年後には初優勝をするという快挙を成し遂げました。技術者としてはこれ以上の喜びややりがいはなかったことでしょう。僕がF1レースを観始めたのは1980年代に中嶋悟がF1レーサーとなってロータスホンダのドライバーとしてレースに参戦するようになってからですが、今でも観るのが楽しみです。もっぱらテレビ観戦ですが。
 井深 大氏が本田宗一郎氏との長い親交について書いた「わが友 本田宗一郎」という本を最近読み直してみました。良き友やライバルを持つことは改めて大事だなと思った次第です
posted by yuhi at 18:32| 山口 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月20日

住まいの1年

 一年の内で太陽が出ている時間が一番短い冬至がもうすぐです。この時期はあっという間に太陽が沈んでしまいますね。
 一年の内で太陽が出ている時間が一番長い夏至の頃と比べると、4時間以上も日照時間の差がありますから、この時期は太陽の光や熱を昼間のうちに、しっかりと取り入れておきたいものです。
 太陽の高度が一番低いこの時期は、建物に庇があってもじゃまにならず、南に面する部屋には奥まで太陽の光が入ってきます。ですから、大きな開口部があれば晴れの日には昼間は暖房は必要ありません。ただし、建物の断熱性を良くしておかないと、折角の太陽の恩恵を十分に受けられません。熱が外に逃げて行ってしまうからです。
 建物の南側開口部の上に庇や軒の出がないと、真夏は太陽の光がどんどん部屋の中に入って来てしまい、暑くてどうしようもなくなります。エアコンでがんがん冷やさないと部屋に居ることも出来ません。庇や軒の出は雨や雪から建物の外壁を守る役目もありますから、建物にとって大切な要素です。

 マイホームの計画をする時は、十二か月の生活を具体的にイメージし、顧みる事から始めると良いスタートが切れると思います。

 これからマイホームを計画される方に、参考のため住宅づくりの本を紹介します。時間があれば、読んでみてください。

「 住まいの十二か月 − 建築家の現場から 」  
      宮本 忠長 著       彰国社 発行
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2006年12月06日

住宅が危ない

 最近ではマスコミの影響の為か、「高断熱・高気密住宅」にするのが当たり前だという風潮があるように思います。
 高断熱・高気密住宅は作り方を間違うと10年、15年で建て替えないといけなくなる危険性があります。断熱工法はいくつかの工法がありますが、工法や材料の選択もよく検討して決める必要があります。日本の場合、北は北海道から南は沖縄まで南北に長い国ですから、気候も地域によってかなり違います。ですから、それぞれの地域によって適した工法というものがあるはずです。
 建物の周りを断熱材や気密シートで包んで、ほとんど1年中窓を閉め切った状態でエアコンや換気システムを使えば、快適な環境が得られるという幻想を抱いている建築会社や設計者がいるのではないかと思います。
 夏の暑さを凌ぐ知恵は日本の伝統的なものがあります。例えば季節毎の太陽高度を計算に入れた庇や軒の出の調整によって、建物内への太陽熱の取り入れを変えることが可能です。デザイン重視で庇のない家がありますが、その様な家で暮らすと、夏の暑い時期に太陽の熱が建物の中に入ってきてエアコンを1日中使わずには過ごせません。雨に日には窓も開けれず、自然の風を取り込むこともできません。
 日本の伝統的な知恵を生かしながら、新しい技術を取り入れていく姿勢が大切だと思います。

 これから住宅を建てられる方の為に参考になる本を紹介します。建ててしまってから後悔しない様に、ぜひ読んでみてください。

      「外断熱が危ない」   株式会社エクスナレッジ発行
           西方 里見著
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2006年11月27日

有りえない住宅

hon1001b.JPG 「ありえない家」という言葉からは、マイナスのイメージが思い浮かぶのではないかと思いますが、逆によくこんな厳しい条件でこんないい家ができたなというケースがあります。

 車2台やっとおけるぐらいのたった9坪の敷地にマイホームを建てたいという‘非常識’とも思える家造りに挑戦して、建築家、工務店、建て主らが様々な知恵を結集し見事に実現できる場合があります。こういったいわゆる‘狭小住宅’だけでなく、変形敷地や予算上の厳しい制約の悪条件を乗り越えて、夢のマイホームを実現して行くには、決してあきらめないという強い意志と情熱、発想の転換が必要になります。

 悪戦苦闘して、夢のマイホームを実現していった実例を挙げて、新たな住まいの可能性を解読していく内容の本を、これから住まい造りにチャレンジする方の為に紹介します。参考になると思いますので、ぜひ一度読んでみて下さい。

      「ありえない家 トーキョー狭小住宅物語」
              細野 透 著  日本経済新聞社 発行


ラベル:ありえない家
posted by yuhi at 11:17| 山口 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする